
10月22日(土)、アルカディア市谷で日本自費出版フェスティバルが開催され、
そこで今年度の自費出版文化賞の表彰式が行なわれました。
ことしの大賞受賞者は、「アイヌモシリ・北海道の民衆史 -人権回復を目指した
碑を訪ねるー と題した地域文化部門からノミネートされた杉山四郎さん。
退職後、アイヌの方々に碑にまつわるお話を聴くために北海道各地を回って地道に積み重ねた
データをもとに書いた力作。みなさんご高齢なので次に訪ねたら亡くなっていたということも
しばしばだそうで、その苦労の結晶に大きな賞が贈られました。
その他、個人誌部門賞・小説・エッセイ部門賞、詩歌部門賞、研究・評論部門賞、
グラフィック部門賞、それぞれの部門賞受賞者の皆さんも素晴らしく、そのスピーチに
興味深く耳を傾けました。
写真、ボケボケですけど、壇上で講評を話しているのは代表の中山千夏さんです。
集まった作品の質の高さや、今年の受賞者に思いがけずご自身となんらかの関係のある
方が3人もいてびっくりなどのエピソードを屈託のない語り口で話されて会場を
なごませてくださいました。

会場には今年の受賞作や入賞作だけではなく、歴代受賞作がずらりと展示されていて
圧巻の光景でした。泉紅実さんの「シンデレラの斜面」もありました!
とにかく、自費出版といってもこれだけの高レベルの著作が集まるというのも
在野には各方面にすぐれた才能をもった方々がいっぱいいらっしゃることの証左。
出版文化の末席に連なるものとしてとても心強くてうれしい一日でした。
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