
松本恭子さんのエッセイ集のタイトルを決める時、まっ先に頭に浮かんだのが、
一九九二年に産経新聞に発表したエッセイに付けられたタイトル
「ちぎれそうなりんごの皮の夜祭り」だった。
幼い頃の夜祭りの情景で一軒の釘を売る露店のお話。
不思議な情緒ただようこのエッセイに何故かこころ惹かれた。
この世に生まれ出ることの根源的な哀しみがこのエッセイの底に流れている。
人生とはりんごの剥かれた皮がちぎれそうに細々とつづいていく様に似ている。
人間とは哀しい存在だ。
だからこそ、哀しい者同士、繋がりあい愛し合い慈しみ合いながら、
いつか訪れる死へ向かって歩き続けるのだ。
今日は、このエッセイをしみじみ読み返している。
松本さんの手による表題文字もいい。
amazon
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%A1%E3%81%8E%E3%82%8C%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%94%E3%81%AE%E7%9A%AE%E3%81%AE%E5%A4%9C%E7%A5%AD%E3%82%8A-%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E6%81%AD%E5%AD%90/dp/4906849180/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1436142323&sr=1-1&keywords=%E3%81%A1%E3%81%8E%E3%82%8C%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%94%E3%81%AE%E7%9A%AE%E3%81%AE%E5%A4%9C%E7%A5%AD%E3%82%8A
あざみエージェント
http://azamiagent.com/
スポンサーサイト
Last Modified :